舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」のあらすじと感想【動画配信】

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舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」のあらすじと感想、視聴できる動画配信

 

 

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舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」ってどんな作品?動画をインターネットで見られる?

 

こんな疑問にお答えします。

この記事の内容
  • 舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」の作品紹介、あらすじ
  • 舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」の感想
  • 舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」の動画を見る方法

「仮面ライダー」と聞くと、まだ心が躍る中年少年の僕です。

ようやく2019年3月に上演された舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」のDVDを見ました。この作品は、仮面ライダーシリーズとしては、初めて舞台化されたものです。

この元になっているテレビ本編の「仮面ライダー鎧武」は、個人的によく見ていて、なかでも「斬月」が一番お気に入りだったので、実際に京都公演を観劇しました。

ここでは、舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」について、忘備録的にあらすじを感想で補いながら作品を紹介します(ネタバレ注意)

「機界戦隊ゼンカイジャー」でツーカイジャーに変身するゾックス・ゴールドツイカー役の増子敦貴さんが、グラシャ(仮面ライダーバロン)役で出演しています。

 

「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」ってどんな作品?

舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」は、2013年10月~2014年9月にテレビで放映された「仮面ライダー鎧武」の番外編、スピンオフ作品で、劇中で登場する仮面ライダーのひとり「斬月(ざんげつ)」を主役にした演劇作品です。

舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」のあらすじと感想、視聴できる動画

 

仮面ライダー斬月に変身する呉島貴虎役は、テレビそのままに久保田悠来さん。逆に、貴虎以外にテレビ本編の出演者はいません。しかし、物語自体は、テレビのメインライター、虚淵玄氏が関監修されていて、その世界観が生かされていて、楽しめました。

ちなみに、「仮面ライダー鎧武」ではライダーがたくさん登場します(劇場版を含めると都合13人!)。これらのライダー(劇中では仮面ライダーではなく「アーマードライダー」と呼ばれています)はみんな果物をモチーフにした鎧をまとっています。例えば「斬月」はメロンです。高級フルーツだけに見ためも白基調の上品でクールなデザイン。

ほかのライダーのデザインも秀逸で、放送当時は物語を楽しむ、役者さんを見るというよりも変身後のライダーを見るためにチャンネルと合わせていました。なかでも、やはり「斬月」が一番お気に入りでした。

ミキマサ
ミキマサ

舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」はこんな人におすすめ

 

  • テレビ「仮面ライダー鎧武」が好きな人、よく観ていた人
  • 久保田悠来さんのファン
  • 新形態のカチドキアームズの初登場を見たい人

 

一方「仮面ライダー鎧武」を見たことがない人、遊園地などのヒーローショー的なものを期待する子供さんには向きません。おそらく楽しめません。

 

舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」の概要

【主な出演者】久保田悠来、萩谷慧悟、原嶋元久、小沼将太、宇野結也、後藤大、増子敦貴、千田京平、高橋奎仁、田淵累生、丘山晴己、大高洋夫
【脚本・演出】毛利亘宏(少年社中)
【原案・監修】:虚淵 玄(ニトロプラス)
【公演日】2019年(平成31年)3月公演
【上演時間】1時間54分

 

舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」の動画はインターネット配信中なので、いつでも見られます。

 

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舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」のあらすじ

舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」のあらすじと感想、視聴できる動画

舞台はトリキア共和国。元ユグドラシル・コーポレーションの実験場

「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」の舞台は、中央アジアにあるトルキア共和国という貧困国。

かつて、そこでは巨大企業ユグドラシル・コーポレーションによって「プロジェクト・アーク」に向けての実験が行われていた。

プロジェクト・アークとは、異空間から地上を侵食する「ヘルヘイムの森」から人類を守ることができる「戦極ドライバー」(ベルト)を開発して量産すること。しかし、救える人類は10億人のみ。このため、人類を選別しなければならない。

このプロジェクトを、ユグドラシル・コーポレーションの中枢を握る呉島家と鎮宮(しずみや)家の跡取り、呉島貴虎と鎮宮雅仁(しずみやまさひと)が中心となって進めていた。

二人は、力を持つものとして生まれた者として、ノブレス・オブリージュの精神で、世界を守るために、誰かがやられなければならない人間が人間を選別するという大きな罪を背負いながら、その責務を果たそうとしていたのだった。

しかし、その実験は失敗。

貴虎が実験中の負傷で離脱していたときに、ヘルヘイムの森との境(クラック)から大量の果実がこの国に流れ込み、それを食べた人々が自我を失い、化け物(インベス)になってしまったのだ。

国中にインベスが溢れるなか、鎮宮雅仁は被害を抑え込むため、スカラーシステムを稼働させ、国土を焼き尽くした。そのなかで自分も犠牲となり、命を落としたのだった。

 

貴虎が襲われ少年たちが殺しあう地下都市に転落、記憶喪失に

それから8年後、呉島貴虎が再びトリキア共和国の土を踏んだ。

不穏な事態が起きているという情報を得たため、調査にきたのだ。鎮宮雅仁を犠牲にしてしまったという贖罪の気持ちを抱きつつ。

その貴虎が何者かに襲われた。そして、地下都市の「アンダーグラウンドシティ」に落下してしまう。

アンダーグラウンドシティとは、少年たちがチームに分かれて抗争を繰り広げているトルキア共和国で最も危険な場所であった。

国を支配する貴族たちが、少年たちに「戦極ドライバー」を与えて、生き残ったチームだけを外の世界に連れ出すと煽り、殺し合いをさせて楽しんでいたのだ。

戦極ドライバーはチームのリーダーが身に付け、必要に応じてアーマードライダーに変身して戦うのだった。

その貴族らの頂点に君臨しているのが鎮宮家で、実質上トルキア共和国を牛耳っていた。その当主である鍵臣(かぎおみ)こそが、少年らを戦わせている張本人であった。

 

少年チームと主要メンバー

  • チーム『俺ンジ・ライド』:アイム、パイモン、グシオン
  • チーム『バロック・レッド』:グラシャ、ベリト、オセ
  • チーム『グリーン・ドールズ』:フォラス

 

アンダーグラウンドシティに転落した貴虎は、少年のひとりアイムに助けられる。しかし記憶を全て失っていた。

そんなときに、アンダーグラウンドシティに正体不明の白いアーマードライダーが現れた。そして、抗争する少年らに圧倒的な力を見せつけた。貴虎も襲われる。そのとき記憶の一端が甦った。
「俺はアイツのことを知っている。アーマードライダー、斬月」

少年たちの脅威になった斬月を倒すべく、貴虎はアイムらと共闘することとなった。

そのころ、アイムをはじめ戦極ドライバーを使うチームリーダーたちが突然胸を押さえて苦しみだすという異変が起きる。あわせて、インベスが頻繁に出現して少年たちを襲うようになっていた。

そんなとき、チーム「グリーン・ドールズ」のフォラスが、アイムらの目の前で苦しみ始め、その右腕が化け物のそれに変化したのだ。

その恐ろしい現象に戦慄した少年たちは、戦極ドライバーが原因でないかと疑念を抱く。事実、少年に与えられた戦極ドライバーは未完成品で、それを使い続けると、インベスになってしまうという欠陥があったのだ。

 

命を狙われる貴虎、さらに死んだはずの鎮宮雅仁が出現

一方、鎮宮家も貴虎を抹殺しようと目論んでいた。当主の鍵臣は傭兵、雪叢・ベリアル・グランスタインを差し向ける。

これとは別に、死んだ雅仁の弟で現在の後継者である鎮宮影正(かげまさ)も自ら復讐を果たそうとしていた。影正は大好きで憧れていた兄の死が、貴虎に仕組まれたものだと信じて、ずっと憎んでいたのだ。

貴虎は影正とのやりとりのなかで、記憶が少しずつ甦り、自分が斬月に変身して戦っていたことを思い出した。

そこへ斬月が現れる。変身を解くと、その正体は死んだはずの雅仁であった。驚く二人。

雅仁は、スカラーシステムに焼かれる凄まじい煉獄の中で、力を持つものこそが世界の覇権を握り、人々を導かなければならないという考えに至る。そして、人間を超え、インベスを超え、あらたな世界の王となる力を手にしたと告げる。

雅仁は鎮宮家に向かい、父の鍵臣を殺害。

鍵臣は、当時呉島家に対抗して社内で自分の地位を確固たるものしようと、準備を進めてきたスカラーシステムを稼働させ、人間をオーバーロードに進化させる計画を実行した。そのために、実験をわざと失敗させたのだった。雅仁はその犠牲になったのだ。

オーバーロードとは、異空間ヘルヘイムの森の浸食を克服し、進化をとげた新しい種族のことである。雅仁は、そのオーバーロードになって復活したのだった。

 

貴虎は鎮宮雅仁と対決、少年らは自分たちの未来のために立ち上がる

貴虎は、アイムにその力を命の奪い合いに使うのではなく、すべてのチームをひとつにまとめて、戦いをやられせている貴族に反旗を翻せと諭す。それにアイムは感化される。そして、貴虎は雅仁との対決を決意する。

そのとき突然、アイムに”神”となった葛葉紘汰が憑依し、貴虎にロックシードを授けた。それをもって、貴虎は雅仁との対決に臨む。
「お前との約束を果たすためにおまえを倒す、世界を守る責務を果たす」

雅仁は、貴虎に対して、自分の考えをとうとうと言い聞かせる。

いくら気高い精神をもとうとも、人間の愚かさには抗えない。人間はおろかで悪意に満ちている。俺たちは生き残るべき人間を選別しようとした。強き者を選び、弱きものを見捨てる。それが正しいと思っていた。だが、おれはスカラーシステムの焔のなかで人間の未来を見た。

選ばれ生き残った人間は必ず歪む。自分たちのように強き者は選ばれる権利がある、しかし弱者は自分たちの餌食になって当然だと。それが俺がみた未来だ。

俺は手に入れた力を使って、すべてをこの手に収める。人類の頂点に立って、強き者がその力を使って人々を導く。それが俺が考えるノブレス・オブリージュ、俺の使命だ。俺は俺の考える世界をつくる。そのためにお前をこの手で倒す。過去の自分に別れを告げるためにな、と。

お互いの考えは一致をみず、雅仁はオーバーロードの姿に変身して、貴虎に襲い掛かった。貴虎は劣勢を強いられるが、葛葉紘汰のロックシードを使って、アーマードライダー斬月の新形態「カチドキアームズ」に変身して応戦する。そして、ついに貴虎は雅仁を打ち負かしたのだった。

同じころアイムは、生き残った少年たちを結集しようとするが、グラシャは国を変えるためには誰にも虐げられない強さが必要だと主張し、アイムに少年らを率いるのにどちらがふさわしいのか決着をつけようと提案する。アイムはそれを受け、二人はライダーに変身して戦った。結果アイムが勝利する。
「オレは忘れない、この手にかけた奴らのことを。罪を背負ってこれからを生きぬいてみせるっ」

貴虎はアイムと再会し、トルキア共和国の未来を託し去って行った。
「私は戦い続ける、世界のゆがみがなくなるまで。それが私の償いだ」

 

舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」の感想

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観る前にテレビの復習をした方がいい

主人公、呉島貴虎が登場するテレビ作品「仮面ライダー鎧武」は、先に触れたように、2014年9月に終了しました。この舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」の時代は、それから約5年後です。その世界観はテレビのままです。

つまり、この舞台作品はテレビ本編があっての物語となっています。でも、僕のように「鎧武」の世界に触れるのは、テレビ以来という人も多いと思います。

5年も経てば、呉島貴虎や斬月といった登場人物をのぞくと、テレビの細かい内容を明確に記憶しているはずがありません。

実際、「ノブレス・オブリージュ」「プロジェクト・アーク」「スカラーシステム」「インベス」「オーバーロード」など、セリフに出て来てはじめて、「そんなんあったなー、けど何やったかな?」となりました。

もちろん、説明的なセリフが織り込んであって、多少とも配慮はされていますが、僕にはちょっと不十分。初見ではついていけないところがいくつありました。「仮面ライダー鎧武」という作品を見たことがない人にはなおさらだと思います。

このため、舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」を鑑賞するにあたっては、テレビ本編の予備知識がある程度あった方がいいです。記憶が朦朧としているなら、動画配信をみたりやWikipediaを読むなどで「復習」して記憶を新たにしておくことをおすすめします。

貴虎が電話を掛けたときの「私だ」などなど、ちょっとしたセリフにテレビを意識しただろうと思われるものが入っていたりしますので、そうした方がぜったい楽しめます。

そして、もし1回目の感想はイマイチでも、予習復習して2、3回繰り返して観たほうがいいです。新たな気づきがあったり、内容がより理解できて面白く感じられるはずです。

テレビ版の復習はこちら

 

ノブレス・オブリージュの葛藤

舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」をみて、場所がトリキア共和国なのに日本すぎるとか、深刻な状況でいきなり敵味方仲良く?踊りだす演出とか、貴虎が少年に一国の行く末を任せて帰国するとか、ツッコミどころもいろいろありますが、物語全体としては、役者や舞台装置を含めて、テレビ本編「仮面ライダー鎧武」の世界観をうまく生かし練った見ごたえのある作品でした(何回か見返した後の感想)。

作品を観ていて、僕の中にいくつか印象に残った言葉がありましたが、その一つが「ノブレス・オブリージュ」です。

ちなみに、ノブレス・オブリージュとは次のような意味です。観る前に要復習(予習?)です。

身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞いをしなければならぬ」の意。 (コトバンクより)

呉島貴虎と、プロジェクトのパートナー鎮宮雅仁は、自分たちが(特別な)呉島家、鎮宮家に生まれ落ちた宿命として、世界を救うために、お互いこのノーブレス・オブリージュを理想に、まじめに人間選別=50億人を抹殺する計画「プロジェクト・アーク」に取り組みました。しかし、計画は実験の失敗で頓挫。

その後、貴虎はテレビ本編のなかで、人間選別すること自体が間違った行為であることに気づかされ、自分一人だけで責務を果たすのではなく、誰かを信じて共に歩むことが「ノブレス・オブリージュ」であると悟ります。

一方、実の父親をはじめ人間の醜い部分を目の当たりにした雅仁は、自分が強大な存在となって(愚かな)人間たちを導くことが「ノブレス・オブリージュ」だと考える。

このようにノブレス・オブリージュの方向性が違ってしまった二人が最後に対決するというのが、この物語の柱の一つです。

ノブレス・オブリージュは、なかなか耳障りのいい言葉で、どちらの言い分も一理あるように感じましたが、所詮は”ボンボン”たちの勝手な理屈です。このため、この二人が自分のノブレス・オブリージュで葛藤する終盤は、いまいち気持ちが入りませんでした。

ただ雅仁との戦いの結果、貴虎が長年背負ってきた、贖罪の気持ちを晴らすことができたという点では、めでたしめでたしでよかったです。

個人的に最終盤は、ノブレス・オブリージュの一環で、実際に貴虎が少年たちを率いて一緒になって、雅仁を含めた貴族らに反旗を翻す大戦闘をド派手に繰り広げるといった展開もよかったのではと思いました(あくまで希望)。

 

過去と現在が交錯しながら進行

舞台「ライダー斬月 -鎧武外伝-」では、開始早々に呉島貴虎が記憶をなくします。物語は、その記憶を度々挿入される回想シーンを通して、ちょっとずつ思い出していくという流れで進行していきます。

ということで、ちょくちょく場面(時代)が切り替わります。もちろん映像ではないので、見ているその場がいきなり「過去」になります。まだ登場人物も背景もよくわかっていない序盤では、何が起こったのか分からず混乱しました。中盤以降は慣れましたが、時代がいったりきたりするので、心づもりが必要です。ただ、あらためて見返てみるとうまく工夫はされています。ただ、初見では分かりにくいかも。

その回想される過去は、ユグドラシル・コーポレーションがトリキア共和国に進出して実験を開始して、それが失敗する8年前まで。テレビ本編の時代の3~4年前の出来事になります。

このように、舞台「ライダー斬月 -鎧武外伝-」はテレビ本編の後日譚だけでなく前日譚にも及ぶ物語なのです。この点でも、やはりテレビの内容を復習している方が、理解しやすいと思います。

 

貴虎以外の登場人物はオール新顔

舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」は、テレビ本編の後日譚ですが、テレビで登場する人物は久保田悠来さん演じる呉島貴虎だけで、それ以外は全くの新メンバーです。しかも個人的に数人を除いて知らない役者さんばかりで、見る前は正直不安に思いました。

しかし、実際に観てみると、物語の舞台がテレビとは違うトリキア共和国と別の設定なので、全く違和感はありませんでした。

それに、登場人物のなかの仮面ライダー(アーマードライダー)に変身する役は、テレビの人物に似た性格に設定されています。変身するライダーもそれに合わせられています。

 

例えば、

  • チーム「オレンジ・ライド」のアイム≒葛葉 紘汰⇒ガイムに変身
  • チーム「バロック・レッド」のグラシャ≒駆紋戒斗⇒バロンに変身
  • チーム「グリーン・ドールズ」のフォラス≒城乃内秀保+初瀬亮二⇒グリドンに変身
  • 鎮宮鍵臣に雇われた傭兵の雪叢・ベリアル・グランスタイン≒凰蓮・ピエール・アルフォンゾ⇒ブラーボに変身

 

アイムは、性格やセリフの内容、そして声がテレビで佐野岳さん演じる「葛葉紘汰」そのもの。よくこんな役者さんを見つけてきたなと驚きました。

グラシャは、いつも難しい顔をして、ひたすた強さを求めているというテレビの「駆紋戒斗」を意識したキャラです。

フォラスは、テレビの「初瀬亮二」と同じように右腕がインベスに変身し、最後はライダーに殺されるという悲劇の役回りです。

傭兵の雪叢・ベリアル・グランスタインは、凰蓮・ピエール・アルフォンゾ同様にオネェキャラです。ただ体型はムキムキではなく細身。テレビの城乃内秀保ようにフォラスを手なずけます。

ただ、外国が舞台なので、上記のように新顔の少年たちの名前はカタカナの馴染みにくいものです。このため顔と名前、そして人間関係が一致させるまでに時間がかかりました(開演10分ぐらい経った途中で、字幕でさらっと人物紹介がありますが)。この点はもうちょい工夫がほしいところです。

あと、今回の出演者に女性が1人もいません。見た目にやはり華やかさに欠けます。男の観客として、ヒロイン的な存在が1人くらいいてもよかったのではと思いました。

 

クールすぎる主役と熱い少年たちが競演

呉島貴虎は、テレビと同じく、ポーカーフェイスで影のあるクールなキャラです。その「影」のもともとの原因は、トリキア共和国での失敗に対する後ろめたさと贖罪意識にあることが、この外伝で確認できました。

そのクールな彼が主役なので、あたりまえですが2時間弱、低音で渋い口調のセリフが続きます。そのうえ物語の内容は重苦しく、場所は地下都市、そして演じる久保田悠来さんは頬がこけて余計に「影」があって、基本的に暗い舞台です。

これに対照的なのが少年たちです。演じる役者さんはみんなアツい。ほとんど初めて知った俳優さんばかりでしたが、叫ぶ、喚く、泣く、怒るなど感情もろ出しの演技に引き込まれてしまいました。

特にアイム役の萩谷慧悟さん、鎮宮影正役の原嶋元久さんにはただただ感服するばかり。特に原嶋さんは真に迫る涙を流しての演技は印象的でした。涙など観客からは見えないはずですが、全身全霊で演技する姿に感動。若いとはいえプロの仕事を見させてもらいました。

クールとアツさがいい感じに交錯しながら進行するので、飽きずに見てられました。クールだけだったら、しんどいと思います。

 

ライダーの登場は案外少なめ

舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」のあらすじと感想、視聴できる動画仮面ライダーの舞台と聞くと、僕のようにライダーが登場して、敵やライダー同士で戦う華麗なアクションを期待する人も多いと思います。

実際に、舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」では「斬月」のほか「ガイム」風、「バロン」風、「龍玄」風、「グリドン」風、「ブラーボ」風の都合6人のライダーが登場します。

「斬月」以外のご当地ライダーを○○風としているのは、テレビに登場したライダーとは別物だからです。

試作品の戦極ドライバー(ベルト)で変身するという設定のためか、各ライダーのデザインは「ガイム」や「バロン」ですが、体(スーツ)の色が黒になっています。なので、ヒーローの華やかさがなくて印象が違います。これはこれで新鮮で、個人的には好きです。

ちなみに、劇中ではライダーの名前も「斬月」以外は出てきません。

これらのライダーがアクションを繰り広げますが、期待してたよりも場面が少なくて、その時間もい短めでした。あっさりしたものです。

やはり、この点は遊園地や住宅展示場のヒーローショーではなく、歴とした”演劇”で、役者さん中心、そして物語重視なので、どうしてもライダーに変身して戦うシーンは二の次になるのでしょう。

個人的には少々残念でしたが、仮面ライダーではなく役者さんを見たい人にはおすすめです。

ライダー目当ての人には、最後の最後で呉島貴虎が変身する斬月版の「カチドキアームズ」が一見の価値ありです。この舞台でしか見られない形態です。暗いなかに鮮やかな白が映えて、めちゃカッコいいです。

ちなみに、この「カチドキアームズ」への変身が、今回の貴虎が行う唯一の変身です。この点も個人的に残念なところです。

仮面ライダーのアクションは案外少なめですが、素顔?生身?でのアクション自体はちょこちょこあります。テレビではあまりなかった?貴虎のアクションも拝めます。

 

変身シーンがすごく自然

仮面ライダーが登場するとなると、変身シーンがどうなるのか、気になっていました。

「鎧武」に登場するライダーの変身は、変身する人間の頭に上空から降りて来た強大な果物が被さって、それが鎧に変化するという奇妙というか独特なものです。映像ではCGを使って、いつでもどこでも好きなように演出されていますが、観客がいる舞台の上ではそうはいきません。

舞台「ライダー斬月 -鎧武外伝-」では、舞台の照明を落としたり、背後から強い光を当てたりして、観客から瞬間的に見えなくしたところで、演者が入れ替わるというパターンもありましたが、舌を巻いたのが、CG映像をスクリーンに投影するプロジェクトマッピングを使ったものです。

変身する役者さんの前に、透けて見える幕(スクリーン)が降ろされ、そこに、果物が降りてくる映像などが映し出されます。その間に変身後の役者さんと交代となりますが、スピーディーで不自然さがほとんどなく、テレビに近い変身描写が再現されていました。変身シーンは舞台でもわくわくしました。

このプロジェクトマッピングは変身シーンに限らず、全編を通して、場面の背景や武器の効果演出など多用されています。

それにしても、今さらながら技術の進歩には本当に驚きました。

 

舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」の動画を見られるのは?

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舞台「仮面ライダー斬月 -鎧武外伝-」は、インターネットで動画配信されています。

 

舞台「仮面ライダー斬月」動画配信サイト

 

ちなみに、DVDやBlu-rayも発売されています。動画配信では見られない、公演当日の舞台裏の様子や公演後に行われたテレビの「鎧武」出演者を迎えてのトークショーが特典映像として収録されています。

 

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